『いま世界の哲学者が考えていること』

なぜ大学の一般教養授業が面白くないのか。

哲学者というと、カントやデカルトなどの哲学者の名前を上げ、
「あの人はこういうことを言いたかったのだ」
「いや違う、〇〇の本ではこう言っている」
「そうではなくで、△△ではこう言っている」
という話を延々にやっている人たちの集団。
そんなイメージがあります。

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書名:『いま世界の哲学者が考えていること』
著者:岡本裕一朗
出版:ダイヤモンド社(2016.09)
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著者は西洋の近現代思想を専門とする大学教授。

本作では、過去の哲学者について語るのではなく、現代も存命の哲学者の考えを使って、現代を語るうえで欠かせないキーワード「AI」、「クローン人間」、「フィンテック」、「IS」などを解説しています。

冒頭で書いた私が哲学に持っているイメージについても触れてくれています。

<本文引用>------------------------
ここから分かるように、哲学の研究とは、歴史上の偉大な人物(哲学者)の考えを紹介したり、解釈したりすることだと見なされているのです。そのため、大学院の哲学科に入って、最初に決めることは「誰(の学説)を研究するか」になります。哲学研究とは、ある哲学者の説を詳細に理解することだと考えられているからです。
この作業を進めるには、哲学説にかんする先行研究をサーベイ(調査)する必要があります。こうして、「(誰某)專門家」が誕生するわけです。(本文より)
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たとえば一般教養の講義でさえも、カントの学説を事細かに紹介したり、それに対する他の研究者の解釈に批評を加えたりするわけです。
しかし、哲学を専門としない学生にとって、なぜこの学説を学ぶ必要があるのか、さっぱり分からないまま講義を聞かなくてはなりません。こうした講義を、はたして哲学の講義と呼ぶことができるのでしょうか。むしろ、哲学説の紹介と言った方が適切のように思えます。(本文より)
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本作では、以前紹介した『太った男を殺しますか? ―「トロリー問題」が教えてくれること』で知った「トローリー問題(トロッコ問題)」が取り上げられています。

ここでは、「トローリー問題(トロッコ問題)」に直面した人間がどういう判断をするのかということを、脳科学を使って解き明かそうとする研究を紹介しています。

時代が近代に進んでいくと、宗教の神秘性は薄れていきます。

<本文引用>------------------------
現代社会はむしろ、「ポスト世俗化の時代」と呼ぶ方が適切ではないでしょうか。
宗教の役割が次第に縮小していくという従来の世俗化理論は、ヨーロッパのキリスト教については妥当だとしても、世界全体で考えると、宗教への回帰現象が顕著になっているのです。ウェーバーが近代を規定するとき「世界の脱魔術化」を唱えたとすれば、現代ではむしろ、「世界の再魔術化」が起こっているように見えます。(本文より)
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一方では、宗教がますます大きくなっています。

現代のキーワードを、最新の哲学者の考えを使って解説してくれています。
現代哲学への興味がそそられました。

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■読んだきっかけ:Amazonアフィリエイト
■読んで知ったこと:なぜ大学の一般教養授業が面白くないのか。
■今度読みたくなったもの:デイヴィッド・イーグルマン『あなたの知らない脳 ──意識は傍観者である』
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