『月刊正論2025年6月号』

政党は「専横可能な公営機関」という特殊な組織。


「会社はだれのもの?」と聞かれたら、「株主のもの」って答えるのが一般的な昨今です。

では「政党はだれのもの?」と聞かれたら、ちょっと困ってしまいます。

政党にとって一番大切なのが、固い支持を表明してくれる人ということになれば「党員」。

もう少し広げると「支持者」ということなんでしょうかね。

は何か?


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書名:『月刊正論20256月号』

著者:月刊正論編集部

出版:日本工業新聞社(2025.05

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本誌は197311月創刊の保守系の言論誌。

本号の特集は

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特集:旧統一教会 解散命令の是非

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です。


原英史氏が(政策シンクタンク代表)が寄稿する「政党はなぜ「矜持」を忘れるのか」。

政党が一体だれのものかを改めて解説します。


<本文引用>------------

本来、政党は、政策理念を共有する人たちが集まり、政策を競い合うべき存在だ。その際、理念共有の礎となるのが、各党の定める綱領のはずだ。ところが、自民党でも立憲民主党でも、綱領などそっちのけで、選挙目当てや権力闘争優先の政党運営、政策論争がなされがちだ。なぜそうなるかというと、政党は構造的に、時の執行部や有力議員たちが専横できる仕組みだからだ。(本文より)

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これはどういうことか?


<本文引用>------------

会社と比較すると、会社の場合は、経営陣が独善的な経営を行えば、株主からノーを突き付けられる。株価を通じた圧力もあれば、 フジテレビで起きているように投資家から交代圧力のかかることもある。制度の根幹として、「会社は株主のもの」だからだ。

これに対して政党はどうか。少なくとも自民党や立憲民主党について、「政党は党員のもの」ではない。図表1(日本主要政党の収支構造)で示すように、両党の党費収入は、収入全体の一~四%に過ぎないからだ。このため、会社と同様のガバナンスは働かない。自民党の党員の多くは保守、立憲民主党の党員はリベラルの政策理念を有するだろうが、党員は株主と異なり、軽視して構わない存在だ。(本文より)

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政党を運営するにはお金が必要です。

そういう意味でも、お金の出し手は、もっとも頭が上がらない相手になります。

では、政党にもっともお金を出しているのは誰なのか?


<本文引用>------------

一方、収入の大半(自民党では八二%、立憲民主党では九八%)を占めるのは、政党交付金などの公的助成だ。自民党や立憲民主党は、実質的には「公営機関」である。一般に公営機関は金の出し手である政府の規律を受けるが、政党の場合は、「政治活動の自由」 を尊重してそんな規律も受けない。よって、「専横可能な公営機関」という特殊な組織になっているのだ。

唯一存在する制度的な圧力は選挙だ。選挙で議席が減れば、政治的な力を失う。さらに、政党交付金は国会議員数と得票数に応じて交付されるので、同時に金も失う。したがって、「選挙で勝つ」 ことは至上命題だ。(本文より)

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なんかこう、改めてこの考察を読むと、政党というのはなんとも不思議な存在に思えてきます。


本号では、旧統一教会に対し、真っ向から反対の立場の意見が「特集《旧統一教会 解散命令の是非》」に掲載されています。

まずは、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)会長・田中富広氏の「岸田前首相に謝罪を求める」。


<本文引用>------------

――信徒会の行為と教団の行為についてうかがいます。二つの違いが外部からはわかりません。

田中  ここは霊感商法をめぐって 「統一教会は霊感商法をやっていた」と言われ、「いや我々はやっていない」と主張が食い違って長年争われてきた点です。

霊石を信じ有難さを感謝する霊石愛好会の信徒による信徒会もあって、ここが霊感商法を行ったとして批判を浴びました。ですが、 これは信者の行為であって教団の行為ではない。教団が霊感商法を行ったわけではないのです。

教団と信徒の関係は、こちらが生活をコントロールできる関係ではありません。霊感商法とは反対勢力が作り出した言葉で、霊石の販売がなくなると今度は信徒が売っている着物など様々なものを霊感商法と言い出しました。そのあと信者たちの献金まで霊感商法だと世の中に浸透させ、教団の金集めは全て霊感商法によるもので、今でも続いている、といっている。解散命令の決定文にもそう書かれてしまいましたが。(本文より)

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旧統一教会(世界平和統一家庭連合)としては、問題となった「霊感商法」は「一部の信徒会が行ったもので、教会として行ったものではない」といったところなんでしょうか。


同じ特集に寄稿されている滝本太郎氏(弁護士)の「もっと早く解散させておけば…」。


<本文引用>------------

―――このほど旧統一教会(世界平和統一家庭連合)が東京地裁から宗教法人法に基づく解散を命じられました。旧統一教会はこれを不服として東京高裁に即時抗告したので確定には至っていませんが、この解散命令は妥当なものでしょうか。

滝本  私は、今回の解散命令はもちろん正当で、むしろ遅きに失したと考えます。そして「宗教法人という正当性」を無くさせるだけで、いうなれば竹光(切れない刀)では?と心配します。なぜそのように判断するのか詳しく説明しましょう。

旧統一教会は、宗教であると同時に「破壊的力ルト」でもあったと私は考えます。「破壊的」とは暴力の破壊ではなく、組織的な違法行為を重ねてするという意味です。そこには民事的な違法行為も含みます。破壊的カルトは宗教団体に限りません。かつての新左翼の諸団体や幾つもの思想団体も、破壊的カルトの度合いが高かったといっていいでしょう。暴力団は含みません。心理操作の上で違法行為を「良いこと」として実践するところに本質があるのですから。(本文より)

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旧統一教会(世界平和統一家庭連合)を「破壊的カルト」としています。

この二人、同じ部屋で意見交換させたらどんなことになるんだろう?

そんなことを考えてしまいました。


◆頭の中でシンクロした他の完読作品

『月刊正論20256月号』 


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■読んだきっかけ:『月刊正論2025年5月号』月刊正論編集部

■読んで知ったこと:政党は「専横可能な公営機関」という特殊な組織。

■今度読みたくなった作品:『月刊正論2025年7月号』月刊正論編集部

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月刊正論 2025年 06月号 [雑誌] - 正論編集部
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