『ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン』

ダークパターン、マイクロコピー。


以前使っていた某プロバイダの光回線。

解約しようとネットを見ても、さっぱりわからず。

ようやく見つけても、「QAを見てください」と誘導。

で、QAを見ると、「契約変更のメニューから入ってください」と誘導。

で、契約変更の画面にアクセスすると、また「QAを見て」と誘導。

で、またQAを見ると、「電話してください」と誘導。

で、電話すると、自動音声で「平日0900から1700までに電話してください」と言われました。(かけたのは土曜日)

このプロバイダは10年以上利用していました。

さすがに、このユーザー対応。

解約させたくない気持ちはわからんでもないですが、正直、このプロバイダ、二度と使うもんかって思いました。


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書名:『ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン』

著者:仲野佑希(著)、宮田宏美(監修)、ダークパターンJP編集部(監修)

出版:翔泳社(2022.08)

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著者はUXライター。

ユーザーインターフェースに潜むダークパターンについて解説しています。


「ダークパターン」とは何か?


<本文引用>------------

ダークパターンは、ユーザーを騙して、通常であれば取らないであろう行動をさせるユーザーインターフェースです。

ユーザーインターフェース(UI)とは、ユーザーとシステムの「接点」のことです。例えば、オンラインで商品を購入するときのボタンや入力フォーム、リンクテキストなど、私たちが画面を操作するときのあらゆる要素は、すべてユーザーインターフェースです。

ユーザーを欺くインターフェース=ダークパターンは、その手法ごとに仕分けると、いくつかのカテゴリーに分類できます。それらに共通しているのは、どのダークパターンも、ユーザー(消費者)に対して、次の3つのいずれかを行うように設計されている点です。

  1.より多くのお金を支払わせる

  2.より多くの個人情報を提供させる

  3.より多くの時間を浪費させる


(本文より)

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冒頭で紹介した、某インターネットプロバイダの解約手続きの案内は、まさに「3.より多くの時間を浪費させる」でしたね。



ユーザーインターフェースを検討するにあたり、よく出てくる議論の一つが「ボタンは何色がいいか?」


<本文引用>------------

赤のボタンか、緑のボタンか


「どの色のボタンが最もクリックを集めるか」という問いは、Webマーケティング業界で、長い間議論されてきたトピックのひとつでした。

その意見はさまざまであるようで、例えば、心理学的なアプローチから、「緑のボタンは安心感を与えるからクリックされやすい」と結論づける人もいれば、「購買意欲を高める赤のボタンのほうがよい」と主張する人もいます。しかし、過去に検証を試みた企業のA/Bテストデータを比べると、それぞれ結果は異なるようです。赤いボタンが高いコンバージョン率を示した事例もあれば、緑やオレンジ色のボタンが高いコンバージョン率を示した事例もあります。これらの事実は、問いの前提に誤りがあることを意味します。つまり、「普遍的にクリックされやすいボタンの色」は存在しないのです。(本文より)

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「つまり、「普遍的にクリックされやすいボタンの色」は存在しないのです。」

じゃあ、配色はどうでもいいのかというと、どうもそうではないようですね。


<本文引用>------------

ボタンの色が果たす最大の役割は、そのボタンの存在をユーザーに知らせることです。青の背景に青色のボタンを配置すれば、ボタンを見つけられなくなってしまうように、Webサイトに使われているテーマカラーが何色かによって、見つけやすいボタンの色も変わります。ユーザーはボタンを見つけた後に、ボタンに書かれた文言(マイクロコピー)を読み、自分が取れる行動や選択肢を認識するのです。(本文より)

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見つけやすくするための要素は何か?


<本文引用>------------

色のコントラストは、私たちがWebサイト上から情報を見つけるための視覚的な手がかりです。色のコントラストとは、色のメリハリのことであり、異なる色の間の色相(色味・色あい)、明度(明るい・暗い)、色彩(鮮やかさ)の対比によって生じるものです。

アメリカのアパレルブランドEastpakのWebサイトでは、ユーザーの注意を引くためにCTA(行動喚起)ボタンに高コントラストのボタンを採用したところ、コンバージョン率が12%上昇しました。また、高コントラストのボタンは、背景が透明のゴーストボタンと比べて、クリック率が8%高いことがわかりました。(本文より)

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色を単体で考えるのではなく、Webサイト全体の校正や配色から、色のコントラストを考える必要があるんですね。


さて、「マイクロコピー」。

「マイクロコピー」とは何か?。


<本文引用>------------

2009年、元ハブスポットのUXディレクター兼プロダクトデザイナーであるジョシュア・ポーターは、私たちが目にするインターフェース上の小さなコピーに「マイクロコピー」と名付けました。ポーターはプログ記事「Writing Microcopy」の中で、マイクロコピーの概念を発見するきっかけとなった、とあるEコマースサイトの決済システムについて語っています。(本文より)

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「マイクロコピー」とは、Webサイトやアプリのインターフェース上で見られる短い文言のこと。

ユーザーの行動を促すための「今すぐ登録」「無料で試す」。

不安を和らげるための「安全な取引です」「パスワードは8文字以上」。

操作の指示を出すための「ここにメールアドレスを入力してください」「次へ進む」。

などを指します。


以前、私が業務でExcelファイルのフォーマットを社員1600人に配布して回収するという業務がありました。

提出する際は、ファイル名を「Format.xlsx」「自分の社員番号_名前.xlsx」に変更して提出してもらうというもの。

私は、1600人の「自分の社員番号_名前.xlsx」のファイルを作ることを提案。

しかし、上司は「注意書きをちゃんと書けば大丈夫」と主張。

私が実務をやるわけではなかったので、自分の提案を推すことはせず、静観することにしました。

Format.xlsx」を開くと、ファイルの1行目から3行目に、赤字ででっかく

 1行目 ※注意※

 2行目 提出する際はmファイル名を「自分の社員番号_名前.xlsx」に変更して提出してください。

 3行目 必ず行ってください。

と書かれています。


で、どうなったのか?

なんと、4割強の社員はファイル名を「Format.xlsx」のまま、提出してきました。

実務担当者は大量にメールで同じファイル「Format.xlsx」が提出したのにビックリ!

個人個人内容が異なるので、うっかり上書きしては大変なので、その4割のファイルに対し、

[添付ファイルを一時保存]

 ↓

[ファイル名をメールと1600人のリストを見ながら“自分の社員番号_名前.xlsx”に変更]

 ↓

[所定のフォルダに移動]

を繰り返していました。



<本文引用>------------

ユーザーは文章を読まない


彼女のように契約書を隅から隅まで読む人は、現実にはどれだけいるでしょうか。実際のところ、私たちは契約書を読まないどころか、お気に入りのサイトですら流し読みしています。


“月並みなWebページの場合、平均的アクセス中にユーザーが読むテキストの量は多くても全体の28%にすぎないという分析結果が出た。より現実的には、20%程度とみられる。ーーヤコブ・ニールセン

出典:「ユーザーはいかにテキストを読まないか」https://u-site.jp/alertbox/20080506_percent-text-read)


2017年、イギリスでは2万2,000人以上が、「野良猫や犬にハグする」「詰まっている下水道を手作業で清掃する」「地元のフェスティバルやイベントのときは、移動式便所を掃除する」などのおかしな契約条件に気づかないまま、Purple社の無料Wi-Fiの利用規約に同意しました。

もちろんこれもPurple社による冗談まじりのキャンペーン企画でしたが、規約に含まれた「この文章を読んでいたら賞金をあげるので連絡して」の一文に気が付いたのは、2万2,000人のうちたった1人だけでした。オンラインサービスの利用規約もまた文字数が多く、専門用語で溢れているため、実際にはほとんどの人が読まずに同意しているのです。(本文より)

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ユーザーって、こちらの思っているほど、文章を読まないんですね。



受信メールにはたくさんのセールスに関するDMが送られてきます。

メールを送る側としては、なんとしても開封率を高めたいものです。


一時期、件名に“Re:”や“Fw:”がついたメールが増えました。

件名と宛先を見ると、自分が送ったわけではないメールなのでスルーします。

ただ、あまりこれが続くと、その会社の「誠実さ」に疑問が出てきますんで、迷惑メールに設定します。


<本文引用>------------

件名 Re:御社のWebサイトを拝見致しました


返信メールを装う件名は、メールの開封率を高める斬新なアイデアに思えるかもしれません。私もキャリアの初期に、こうした“コピーライティングテクニック”をたくさん見聞きしてきました。

例えば、ある会社のメールマーケティング担当者は、自社のインサイドセールスの取り組みを紹介する中で、見込み顧客からの返信がなかった場合、フォローアップメールの件名の冒頭に「Re:」とつけたところ、返信率が2倍になったと言います。

しかし、私たちが何かを「テクニック」と呼ぶとき、物事の本質が見えておらず、過大評価していることがよくあります。

Eメールマーケティング企業のAdestra社によると、メールの件名に“Re:”や“Fw:”を使用すると、最初のメールでは開封率が上がりますが、2通目以降は、開封率とメール本文中のリンクのクリック率が平均以下になることがわかっています。また、読者を欺くことへの当然の結果として、メール解除率は急激に上昇します。(本文より)

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ウソはいかんですね。


ダークパターン。

Webとの付き合いはまだまだ続きそうな現代社会。

そんな中、だまされないためのリテラシーを高めるためには大変勉強になりました。



◆頭の中でシンクロした他の完読作品

『ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン』

『「伝わる資料」 PowerPoint 企画書デザイン』 

『プレゼン資料のデザイン図鑑』 

『新版 アフォーダンス』 

『見てわかる、迷わず決まる配色アイデア 3色だけでセンスのいい色』 


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■読んだきっかけ:図書館

■読んで知ったこと:ダークパターン、マイクロコピー。

■今度読みたくなった作品:『ダークパターン 人を欺くデザインの手口と対策』ハリー・ブリヌル

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ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン - 仲野 佑希, 宮田 宏美, ダークパターンJP編集部
ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン - 仲野 佑希, 宮田 宏美, ダークパターンJP編集部











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